キャッシュフロー計算書普及サイトへお越しいただき、ありがとうございます。
当サイトでは、中小企業の経営や融資等の間接金融に役立つキャッシュフロー計算書についてご案内させていただきます。

なお当サイトで紹介するキャッシュフロー計算書は、上場会社等が投資家のために作成しているものとは異なります。
現在の会計情報は、損益計算や資本の額を求める企業価値の会計情報しかありません。
借入金の返済能力等といった支払能力を評価する際も、その企業価値の会計情報を用いています。
すなわち、利益や資本の多寡によって、支払能力を評価しているのです。

しかし、企業価値と支払能力は異なります。
企業価値が高くても支払能力があるとは限りません。
なぜなら、企業価値の会計情報は支払能力を包含する情報ではないからです。

このサイトでご案内するのは支払能力評価の会計情報です。
支払能力評価の会計情報は、中小企業経営者や中小企業に融資している金融機関が最も求めている会計情報であると私は考えているからです。

その支払能力を評価するには、支払能力を表す固有の会計情報が求められます。
その一つがキャッシュフロー計算書です。

 

上述したことを具体的に説明しましょう。

利益を増やすために売上を伸ばしたとします。
その場合、企業価値は増加します。

しかし、売上の増加分が売掛金の増加であれば支払能力は全く増加しません。
売上の増加分に対応する仕入れ代金を現金で支払えば、支払能力は逆に下がってしまいます。
この場合、企業価値は増加しますが、支払能力は減少してしまいます。

このように企業価値の会計情報からは、支払能力の会計情報を入手することはできないのです。
そこで支払能力評価のための会計情報が、企業価値の会計情報とは別に必要になります。

その会計情報がこのサイトで案内するキャッシュフロー情報です。

キャッシュフロー情報は、具体的にはキャッシュフロー計算書によって得ることができます。
これまでは、企業価値の会計情報だけしかありませんでしたから、支払能力を表す会計情報は、これまでにない新しい会計情報といえます。

上場会社等ではキャッシュフロー計算書をすでに作成しています。
これを一般的なキャッシュフロー計算書と称することとします。

上場会社等は、一般的なキャッシュフロー計算書によって、すでに支払能力の会計情報を入手しているのではないか、と思われるかもしれません。
しかし、実はそうではありません。

キャッシュフロー計算書で表示する三つの資金活動の一つに営業活動があります。

その営業活動の表示方法には「直接法」と「間接法」とがあります。

直接法では、外部取引の決済を表示します。
例えば商品の売上回収額を「営業収入」のキャッシュフロー項目で表示します。

間接法とは、利益に営業上の債権・債務や減価償却費の金額を加減して全体としての営業活動のキャッシュフローの金額を求めるものです。
間接法では、キャッシュフローが増加する原因は利益が増加することを前提にしています。
そこから営業上の債権・債務の金額を加減して、最終的な営業活動のキャッシュフローの金額を求めます。

具体的な例で説明しましょう。

売上の増加は利益の増加要因です。
しかし、利益の増加分が売掛金の増加であれば、キャッシュフローが増えないことは先ほど述べました。
そこで売掛金の増減額を加味する項目を設けます。
こうすることでキャッシュフローの原因を明らかにしようとする方法が間接法です。

このように間接法は、利益に営業上の債権・債務や減価償却費の金額を加減して求める方法なのです。

間接法には次のような問題点があります。

  • 理解が困難
    キャッシュフローの内容を表すのに損益計算書等の項目を用いていることから理解するのが困難です。損益計算書や貸借対照表への理解が必要です。
  • タイムリーに情報を得ることができない
    損益計算書等の存在が前提ですので通常年1回程しか作成できません。
    年1回の情報ですから次の情報までの時間の間隔があり、タイムリーな情報を得ることができません。
  • 作成が困難・時間を要する
    利益に営業上の債権・債務や減価償却費の金額を加減して求める方法ですから作成方法が困難です。

このような間接法のキャッシュフロー計算書に対して、当サイトでは、支払能力を表すことができるキャッシュフロー計算書を紹介しています。
そのようなキャッシュフロー計算書は、新しい会計情報であるといえるでしょう。

新しい会計情報は次の内容を満たすものです。

  • 一つ目は、正確でなくてはなりません。
  • 二つ目は、利用者が理解できる内容でなくてはなりません。
  • 三つ目は、利用者の経営活動や融資に貢献できるものでなくてはなりません。

決済を表示しているキャッシュフロー計算書は上記の内容を満たすものです。

上場会社等が作成しているキャッシュフロー計算書を一般的なキャッシュフロー計算書と称することとしましたが、ここで案内しているキャッシュフロー計算書は実務にすぐ役立つことから実務型キャッシュフロー計算書と称することとしましょう。

実務型キャッシュフロー計算書は、月次の通常の試算表から作成します。
このサイトでは実務型キャッシュフロー計算書を作成する方法と、その利用方法についてご案内しています。

必要な箇所にお目通しの上ご活用下さい。

 

株式会社エヌ・エー・エス
代表取締役/公認会計士/税理士 兼島政治